ごあいさつ
毎年恒例になりました「エンチョーDIY大賞」も早いもので9回目を迎えることとなりました。本年も全国各地から総数515点と過去最高の応募作品が寄せられ、皆様方のDIYに対する関心の高さ、熱意の高さにあらためて感激をいたしました。今回は特にきめ細やかな仕上がりの作品が多い中で奥様やお孫さんなどご家族のために作った優しさのあふれた作品が数多く見受けられました。数々の出品作品のひとつひとつに人間ひとりひとりの在り方を優しく見つめている皆様方の想いが反映されていることを感じ、慎重に審査させていただきました。自然の素材「木」をベースとして他の素材、ロープ、イレクターパイプ、ワイヤー ハンガー等を組み合わせ、既製品には無い面白さやデザインを創り上げる発想には驚きとともにたいへん感心させられもしました。また今年は例年に比べジュニア部門の作品が多かったことも非常にうれしいことです。子供らしい自由な発想の作品に審査中笑いがおきるシーンもありました。 「木」を材料にした手作り工作部門同様に、住まいのDIY写真部門も快適性、楽しさ、アイデアにあふれていました。いずれの作品も「木」という素材の暖かさ、やさしさを活かしながらデザイン性に優れた機能的なすばらしいものばかりで、 審査にも熱がこもりました。これからも「エンチョーDIY大賞」は皆様の「木」を愛する心、「木」から創造する夢をお店とともにお手伝いさせていただきます。来年はいよいよ「エンチョーDIY大賞」も節目の10回を迎えることとなります。これもひとえに皆様方のご支援の賜物であることと深く感謝いたします。 今後ともより多くの皆様のご参加をいただきDIYの楽しさ、素晴らしさを体感して頂けますよう、変わらぬご理解、ご支援を心よりお願い申し上げます。
DIY大賞
「幅可変のリビング棚」/高橋 久仁雄
①箱型の棚を組み合わせることにより、幅員を調節出来るようにした。本作品は最小幅76cm、最大幅122cm。 ②箱の一つ一つに色々な機能の扉や引出しを設け、収納や取出しが楽に出来るようにした。 ③勝手違いに組立てたり、裏面も仕上げて部屋の中央配置も出来るようにした。
準DIY大賞
「トレイン オフィス」/山本 敏行
処分に困っていた汽車を譲り受け、製作しました。天井のアールを出すのが大変でした。室内の棚も枝を捜して作り、窓枠もすべて手作りです。
審査委員評…山村レイコ
その奇抜さと出来映えに惹きつけられました。大きな廃材をここまで変身させた山本さんのDIY魂に脱帽ですが、きっと大胆かつ繊細でユーモアたっぷりな方なのでは。難しい天井のアームや木枠の完成度、塗装やデッキの仕上げ、収納や自然素材のアレンジと、どれもあっぱれ。使い勝手もよさそうで、まさに究極のエンジョイDIYです!
ジュニアDIY大賞・ガーデニング大賞
「流木スタンド」/柿沼 俊吾
流木を組みあわせてスタンドを作ったが、むしろ笠のデザインをアピールしたい。HOT BONDや渇くと厚みを増して浮きあがるBONDマジックを色々と使い、立体的な絵をデザインした。流木はニスを重ね塗りし、重厚感を出した。
審査委員評…太田幹晴
ジュニア319点の作品の中から選ばれた大賞です。流木を材料とした発想がよかったと思います。素材はいろいろなところにあるものですね。笠の麻布も電灯の光の通し方が実用性よりも情趣を醸し出す点で効果がありました。そこにボンドマジックを利用した絵が、点灯するとくっきり浮き上がりユーモラスです。秋の夜長に傍らに灯っているのはいいですね。
「花と子どもが似合うナチュラルガーデン」/杉浦 弘卓
材木をいかし、ランダムな壁やラティスで、オープンな感じの庭にしました。また、外の水道は自分でモルタルの作業をし、オシャレに仕上げました。また、子どもの砂場、ベンチ(すのこで作りました)も全て手づくりです。流木も花だんに使い、ナチュラルな感じにしました。
審査委員評…古橋 くみ子
材木や種類の違ったブロックや石等でナチュラル感のある作品に仕上がっていました。ガーデニングはとても幅が広い分野でもあります。植物は毎日姿をかえていきます。人の心にとって一番大切な感性も育ててくれます。希望、思いやり、責任、やる気……。ここからがガーデニングのスタートです。お花を飾ってすてきなナチュラルガーデンを楽しんで下さい。
審査員特別賞-デザイン賞
「case by ca"isu"(ケースバイケ椅子)」/横山 健太
3人掛けのベンチの中央のシート2枚を取りはずして、背板とすることができ、本体4ヶ所のスリットに差し込めます。このことにより何通りものバリエーションが生まれ、使用者の人数や気分によって使い分けることができます。まさにケースバイケイスな椅子になったと思います。
審査委員評…井上 隆
和洋どちらにも合うようにデザインされたベンチは、木のぬくもりを残しており素晴らしい作品です。また、その人にとって何通りも夢のある使い方が出来、そして赤と木の色の調和のとれた色合いは、誰の家においても、その家の暖かい雰囲気がかもしだされると思います。
審査員特別賞-アイデア賞
「アンパンマンのふしぎな机 イス」/石井 比佐子
シンプルで場所をとらず、移動できて収納もできるものを、と考えた。同じ物の向きを変えるだけで、1人用では机とイス、2人用ではそれぞれの机、イスになる。座面となる板の取り付け位置を少しずらし、4つの高さを作った。又、かみ合う切り込みを入れて箱になるようにした。取り上げやすいように、手が差し込める部分をくり抜いた。箱にした時、中に4つの空間ができるので、合うお片づけ箱を作った。大好きなアンパンマンのキャラクターを掘り、子供用の雰囲気にした。箱にさせる時、はめ込む向きがわかりやすいように色分けした。子供用なので、安全性を考え水性塗料を使った。
審査委員評…夏目智子
アイデアの源はどこにあるのでしょうか。作品を通して、製作者の生活と人柄が浮かんでまいります。生活を快適に、楽しく、工夫することへの限りなき探究心なのではないかと拝察いたしました。「アンパンマンのふしぎな机イス」は、女性の子どもへの願いと思いやりを見事に作品化してありました。お見事です。
審査員特別賞-技術賞
「デッキチェアー」/中山 清
●分解・組立可能(ボルトナットのみで組立) 季節等により不要となった時は、分解縮小して倉庫等に収納 ●1×4木材のみを縦に使い、表は体の線に合わせ、裏は軽量化のため流線形に削り込んだ。 ●背もたれ、足乗せが90度~180度可変可能(実際は3~5段階) ●背もたれ固定紐の締めの強弱により、背もたれの膨らみを変える。
審査委員評…太田幹晴
技術レベルの高い作品が多く、細部に一つの工夫が凝らされているかが技術の差となっています。この作品は各所に制作者の思いが伝わってきます。分解縮小(63ピース)、持ち運び、フルリクライニング、軽量化のための削りこみ、背もたれ(紐で固定)、材料と塗料選定まで技術の結集です。生活の中での利用はきっと心が癒されることと思います。
審査員特別賞-ファミリー賞
「たのしいシーソ」/山崎 康良
鳥を回転させるため木の中にギアをつけるのに苦労しました。
審査委員評…古橋くみ子
たのしいシーソに乗るとオウムさんがくるくる回り音楽が流れる仕組みになっています。この作品を見ていると子供達が「キャッキャッ」と楽しそうに笑う声が聞こえてきそうです。木の温もりが家族の輪をしっかり結んでいく。そんな作品だったと思います。たぬきさんの目がくるくる回るのもかわいい!受賞おめでとうございます。
エンジョイDIY賞
「卓上式囲炉裏「輪・話・和」」/渡辺 正憲
①捨てる材料を生かす事 ②自分のカラーを出す事 ③友と和める雰囲気を醸し出す物である事
審査委員評…山村レイコ
囲炉裏端で踊るカラフルな鯨、フグ、タコ、富士山と気球たち…仲間との笑い声が聞こえてくるようです。電線リールの再利用もよかったですね。強度や机と椅子の高さの合いなどはもう一工夫かなと思いましたが、思いっきり渡辺さんの個性が出ているのと、とにかく元気がよい作品なので、思わず手が出た!というのが本音です。
作品名 | 作者名 |
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扉のついたウッドデッキ | 佐治 春美 |
歌舞伎門 | 杉山 元男 |
車庫をリビング・キッチンに改造 | 竹内 彰冶 |
東屋ガレージ | 藤牧 司 |
まるごとリフォーム | 今川 定彦 |
子供部屋リフォーム | 川崎 博久 |
ファミリーガーデン | 古橋 直志 |
私の庭 | 酒井 久 |
作品名 | 作者名 |
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火鉢テーブル | 伊東 義高 |
虹の花車 | 今村 税次 |
フィッシュカービングルアー×5 | 安藤 吉彦 |
北へ向かう旅人 | 小野寺 公 |
キリンのドレッサー | 鈴木 良幸 |
座卓 | 中山 芳安 |
癒(作品5点) | 広川 広吉 |
フラワーランド | 福住 敏則 |
カタカタドライブ | 後藤 祥子 |
お母さんの買物上手 | 山下 史登 |
ビー玉くねくねロード | 安藤 泰久 |
レターラックつきウッドクロック | 安藤 桂子 |
ハム太ろうのスリッパたて | 瀧川 由莉奈 |
作品名 | 作者名 |
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靴を入れてミラー | 伊藤 昇 |
子供部屋のベッド | 塩崎 文彦 |
楽々まるわかり食器棚 | 橋本 茂二 |
少しでも地震対策 | 円山 省五 |
玄関周りの外構改善 | 中嶋 茂 |
パパが作ったボクの部屋 | 渡辺 利男 |
小さな楽園 | 松栄 千代子 |
物干し付ウッドデッキ+アンティーク水栓 | 浜滝 裕介 |
いろりのある部屋 | 中島 芳宏 |
初めての庭造り 第1弾 | 後藤 富行 |
作品名 | 作者名 |
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水車 | 佐々木 朝司 |
ハイ!チェスト | 矢崎 進 |
ファンシーボックス | 松谷 忠博 |
ロッキング・ザ椅子 | 渡辺 彰三 |
折り畳み椅子 | 廣瀬 勇武 |
ハンガーを再利用したスツール | 菅原 千絵 |
可動式展示棚 | 浅野 尚子 |
五重の塔・鐘打堂・手洗所セット | 塩川 賢継 |
木漏れ日ランプ | 植松 淳汎 |
マルチチェア | 浅井 弘一 |
パソコンカバー | 上原 己智也 |
”懐かしい”PCキャビネット&キーボード茶ぶ台 | 島 祥郎 |
花びん №2 | 井ノ口 義昌 |
シェルターベッド(縮小サイズ) | 高浜 澄 |
かえるのおなかの物置 | 富田 卓史 |
スターウォーズR2D2 | 岡本 とも宏 |
ぼくのたから箱(船型) | 細田 翔生 |
表札 | 加藤 聖也 |
森のカレンダー | 大島 衣莉果 |
審査委員評…石川松太郎
まず幅がいろいろ変えられること、左右に勝手違いに組み立てられるという発想がおもしろいですね。開閉部にプッシュ式のマグネットを使い、隠し物入れまで考えてある細かさに驚かされます。不便と感じたことをメモして総合していく努力をされたのでしょう。思いついたことを捨てないで、まとめ上げたことが大賞に選ばれた要因でしょう。